本稿では、増資等を条件とする減資を行う場合に、減資金額が確定的に定められない場合の公告・議事録等の金額の記載例をいくつかご紹介します。
1.増資を条件とする減資
例1)
当社は、資本金の額を●円(但し、令和●年●月●日から令和●年●月●日までの間に募集株式の発行がなされた場合は、当該募集株式の発行により増加する資本金の額を加算した額)減少し、●円とすることにいたしました。
この決定に対し異議のある債権者は、・・・
例2)
当社は、資本金の額を●円減少し、●円とすることにいたしました。
また、令和●年●月●日から令和●年●月●日までの日を払込期日とする株式の発行があった場合には、資本金の額を当該株式の発行により増加する資本金の額と同額分減少し、その全額を資本準備金とすることにいたしました。
この決定に対し異議のある債権者は、・・・
例3)
当社は、令和●年●月●日を払込期日とする株式の発行があった場合には、資本金の額を当該株式発行により増加する増加する資本金の額と同額分減少することにいたしました。
この決定に対し異議のある債権者は、・・・
2.新株予約権の行使に伴う減少を含める例
例1)
当社は、資本金の額を●円減少し、●円とすることにいたしました。
また、当社が発行している新株予約権が令和●年●月●日から資本金の額の減少の効力発生日までの期間に行使された場合には、当該新株予約権の行使に伴う株式発行により増加する資本金の額と同額分をあわせて減少し、最終的な資本金の額を●円とすることにいたしました。
この決定に対し異議のある債権者は、・・・
3.減資額を確定的に定めなくてもよいのか
上記のとおり、公告又は決議日時点で、「募集株式発行や新株予約権行使によって資本金の額がいくらか増加する予定があるがそれがいくらかわからない」という場合でも、減資を行うことは会社法上・登記手続上ともに可能というのが実務的な取扱です。
4.減資額が現在の資本金の額を上回る減資を行ってよいか
これについては、効力発生日現在の資本金の額が減資額を上回っていれば特に問題はありません(会社法第447条2項)。